聖書通読のために 48
マタイによる福音書 6:9(新共同訳)
主の祈りその4。
「御名が崇められますように」
直訳は「あなたの名が聖なるものとされますように」
「名」は、名前が示すもの自体を表す。つまり、ここは神ご自身のこと。
「崇める」は、「この上ないものとして敬う」こと。
「聖なるものとされる」は、神のものとして他のものと区別されること。「聖」とは、「神のものである」ということ。例えば、聖徒とは、神のものとされた人。聖別するとは、神のものとして分けること。
だから「崇める」と「聖なるものとされる」ほぼ同じ意味。神の名が、他のものと並べられ同じように考えられたりしないで、(聖書の)神がこの上ないお方として敬われ、(聖書の)神だけが神とされますように、ということ。
罪人は、自分の願いを叶えるために数多くの神々を作り出してきた。神の名が聖なるものとされ、神こそが崇められることこそ、救いの核心。この祈りは、救いを必要とする罪人にとって、根本的な祈りである。
喜びあれ(マタイ 28:9 岩波版)