聖書の言葉を聴きながら

一緒に聖書を読んでみませんか

聖書通読のために 60

マタイによる福音書 7章 1, 2節(新共同訳)

 

 「人を裁くな」とイエスは言われる。しかし、これを読んで「裁判をするのは間違っている」と主張するクリスチャンに会ったことはない。これまで教会の立場として「裁判はすべきではない」という主張を聞いたこともない。
 共に生きるためには、正しい裁きが必要である。「正義と真理に基づいて裁き」「平和をもたらす裁きをせよ」(ゼカリヤ 7:9, 8:16)と神は命じておられる。だから、「人を裁くな」と言われた主の御心を知るための正しい解釈が必要である。
 裁くときには、裁くための基準が必要である。それは神の御心である。「自分の裁く裁き」つまり人間の個人的な善悪で裁いてはならないのである。個人的な善悪による裁きは、平和をもたらさない。かえって自分をも裁いてしまうことになるのである。裁きには、神の御前に身を低くする信仰が必要である。

 

喜びあれ(マタイ 28:9 岩波版)