神学入門 16
神学 組織神学02
教理
わたしが神学の中で一番興味があるのは、教理である。教理は聖書の要約である。
わたしの信仰的一番の関心事は、わたしは本当に救われるのか、あるいは救われているのか、である。
わたしの神学校の卒業論文のテーマは、16世紀のルター派と改革派の義認の教理の比較、であった。
わたしは本当に義とされているのだろうか、救われているのだろうか。気が小さく、悲観的に物事を考えがちなわたしは、いつもそのことを気にしていた。
聖書は救いについて、何と言っているのだろうか。このことと向き合って考えさせてくれるのが、教理であった。科目としては、教理史と信条学である。
教理史の中では、ペラギウス論争、神人協力説が興味を引いた。信条学の中では、義認が大きなテーマとなった16世紀のプロテスタントの信仰告白に興味を持った。
わたしの好きなことは、信仰告白や教理問答(カテキズム)にある引証聖句を確かめることである。
教理は、聖書の要約であるから、聖書がそう言っているかどうかが、最も重要なことである。
教理は、その根拠である聖書から遊離し、教理だけで議論されるようになると、教条主義に陥ってしまうように思う。
聖書との確かなつながりを保っているとき、教理は神の御心を知る大切なきっかけとなり、神と出会うチャンスとなる。
わたしは著名な神学者の書物よりも、教会で読まれ、学ばれ、教会員の信仰を育むために用いられてきた信条・信仰告白が好きである。
主は生きておられる(エレミヤ 4:2 新共同訳)