聖書通読のために 23
思い巡らす meditation meditado
神の思いに心を向けるために
マタイによる福音書 4:12-17(新共同訳)
「イエスは、ヨハネが捕らえられたと聞き、ガリラヤに退かれた」。
これをマタイは「預言者イザヤを通して言われていたことが実現するため」だと言う。
15, 16節は、イザヤ 8:23〜9:1の引用。
「大きな光」は、イエス・キリストのこと。
なぜガリラヤなのか。辺境の地として人が軽んじるところから、神の業がなされるしるしなのか。人となって世に来られたキリストの謙遜を表すものなのだろうか。
「そのときから、イエスは、『悔い改めよ。天の国は近づいた』と言って、宣べ伝え始められた」。
イエスの救い主としての活動が始まる。
「天の国」、口語訳では「天国」。マルコによる福音書では「神の国」(1:15)。
「天の国は近づいた」とはどういう状況を示しているのだろうか。
「国」は「支配する、治める」という言葉から派生したと言われる。
わたしには、信仰の決断を求める言葉に聞こえる。
「悔い改め」は、神へと立ち帰ること。神がご支配なさる天の国があなたの前に迫ってきている。罪に支配するこの世に留まるのか、それとも、神のご支配の許に踏み出すのか。それが問われているように思う。
喜びあれ(マタイ 28:9 岩波版)