聖書通読のために 10
思い巡らす meditation meditado
神の思いに心を向けるために
マタイによる福音書 2:9-12(新共同訳)
「東方で見た星が先立って進み、ついに幼子のいる場所の上に止まった」
これがどういう現象だったのか、推察がなされている。しかし、今まで読んだもので納得のいくものはない。わたしが思うに、神の御業による不思議な星の導きである。
「彼らはひれ伏して幼子を拝み、宝の箱を開けて、黄金、乳香、没薬を贈り物として献げた。」
彼らは1節で、新共同訳では「占星術の学者たち」、口語訳・新改訳・フランシスコ会訳は「博士たち」、岩波版では「占星学者たち」と訳されている。
3つの贈り物から、伝統的に彼らは3人と理解されているが(一人一つずつの贈り物)、聖書に人数は記されていない。イエスが全人類の救い主と理解されたためか、この3人は白人、黒人、黄色人種の3人だとも考えられてきた。これも聖書では何も言われていない。
「夢でお告げがあったので」
王の殺意から幼子を守るために、神が夢でお告げになった。そうであれば、学者たちがエルサレムで王を不安にさせるようなことを尋ねさせないで、すみやかに幼子の許に導かれればよかったのに、と思う。
神のこの導きにはどんな御心があったのだろうか。
喜びあれ(マタイ 28:9 岩波版)